ICT手法とは?スマートマネーを味方にするFX戦略 完全ガイド(決定版)

目次

  1. はじめに
  2. ICT誕生の背景 ── “スマートマネー”というレンズ
  3. ICTの8大コア概念を総ざらい
  4. “時間 × 価格”──Kill Zone と Liquidity の相関
  5. チャート環境設定&ツール(最小構成)
  6. トップダウン分析:日足→4H→1H→15 m→1 m
  7. 実戦シナリオ:GBPUSD 2025/06/13 ロンドンリバーサル徹底解剖
  8. ジャーナリング&サンプルサイズの科学
  9. つまずきポイントと処方箋
  10. FAQ:よくある質問10選
  11. まとめ

1. はじめに

「インジだらけのチャートをやめたい」「機関投資家と同じ目線を手に入れたい」──そんな声に応えるのが ICT(Inner Circle Trader)手法です。創始者 Michael J. Huddleston が強調するのは**“流動性は奪われるために存在する”**という前提。価格はまず“狩り”を終えてから本流に乗る。この逆説を理解すると、ローソク足が語り始めます。https://www.vpsforextrader.com/


2. ICT誕生の背景 ── “スマートマネー”というレンズ

  • 従来型テクニカル:SMA・RSI・MACDなど“結果”を平滑化した後追い指標
  • スマートマネー・コンセプト(SMC):流動性プール/注文ブロック/タイムセッションに着目し“原因”を先取り
  • ICT=SMCに独自のKill Zoneや*Optimal Trade Entry(OTE)*を掛け合わせたフレームワーク

重要なのは「どこで」「いつ」大口が狩りを行うかを読み解く視点です。


3. ICTの8大コア概念を総ざらい

#概念定義実戦Tip
1Liquidity Pool直近高値/安値の外側に溜まる逆指値の集合ブレイク直後のフェイク反転を狙う road2fundedtrading.com
2Order Block (OB)機関投資家が建てた最後のローソク(需要供給の根拠)後のFVGとセットで機能
3Fair Value Gap (FVG)3本足で出来た不均衡ギャップ=“価格の磁石”“埋め戻し”を待ってIN innercircletrader.net
4Optimal Trade Entry (OTE)62–79 %の深めフィボ戻しで入る高勝率エリアプレミアム/ディスカウント概念と併用 innercircletrader.net
5Premium / Discount前日レンジ半値で上下を区分“安く買い高く売る”の土台
6Break of Structure (BOS) & CHOCHトレンド転換を示す高安の更新M15以上のみ採用しダマシ除去
7SMT Divergence相関ペアで高値安値が“ズレ”た瞬間の裏シグナルUSDx との比較が定番
8Kill Zonesロンドン2–5 AM/NY7–10 AMなど、流動性が集中する時間帯“時間の液状化”を利用 tradingrage.com

4. “時間 × 価格”──Kill Zone と Liquidity の相関

ICTは“値幅”だけでなく“時刻”を軸にシナリオを組みます。

セッションNY時間典型挙動狙い目
Asia Range19:00-24:00薄商いでレンジ形成流動性の“土台”
London Kill Zone02:00-05:00高値or安値を狩り“日中方向”確定初動を監視 innercircletrader.net
NY AM Kill Zone07:00-10:00指標と重なり大噴火逆行からの反転狙い tradingfinder.com
London Close10:00-12:00利確でV字転換が頻発指値TP/逆張り可

夏時間・冬時間のずれをGoogleカレンダーへ自作テンプレで管理すると誤認が減ります。


5. チャート環境設定&ツール(最小構成)

  1. ローソク足のみ+均衡ライン(前日高安+ミッド)
  2. Fibonacci 0.62・0.705・0.79% をプリセット
  3. セッションボックスで Kill Zone を色分け
  4. DXY・US10Y をサブウィンドウで相関監視
  5. 経済指標アラート:高インパクトのみPush通知

6. トップダウン分析:日足→4H→1H→15 m→1 m

  1. 日足:主要OBとプレミアム/ディスカウントを描く
  2. 4H:直近BOS&直近FVGを確認
  3. 1H:当日のLiquidity Poolをマーキング
  4. 15 m:準備段階。Kill Zoneに入るまで待機
  5. 1 m:BOS→CHOCH→FVG出現→MIT注文発動

7. 実戦シナリオ:GBPUSD 2025/06/13 ロンドンリバーサル

  • 02:30 AM(NY):アジア高値 1.2800をブレイク
  • 03:00 AM:DXYがダイバージェンスで下値更新 → SMT確定
  • フィボ 0.705戻し & M1 FVG 出現=OTE
  • IN:1.2790 / SL:1.2780(10 pip)
  • TP1:Asia Low 1.2760(30 pip)RR=1:3
  • TP2:NY Open前に1.2740(50 pip)RR=1:5

エントリー根拠が“時間・価格・流動性”の三位一体で揃った好例です。


8. ジャーナリング&サンプルサイズの科学

  • 20サンプル:基礎検証(勝率>40%+RR≥1:2で損小利大を確認)
  • 50サンプル:標準偏差算出→ロット固定 or シグマ別動的ロット
  • 100サンプル:PMF(確率質量関数)を作成し統計的優位をテスト

ツール例:Googleスプレッド+Python(pandas)で自動勝率計算。


9. つまずきポイントと処方箋

症状原因解決策
早漏INFOMO / Kill Zone外アラート設定+“1 分足でBOS出現まで待つ”ルール徹底
損切貧乏ストップ10 pip固定Market Structure ShiftをSL基準に採用し可変化
指標クラッシュ高インパクト無視NFP・CPI30 分前は“ノートレ”を明文化

10. FAQ:よくある質問10選

  1. FVGが重複した場合どれを優先? → 上位足(4H/1H)のFVGが勝ちます。
  2. ゴールドや指数にも使える? → 概念は普遍。スプレッドを考慮しSLは倍に。
  3. EA化は可能? → 可能だがKill Zoneはサマータイム調整必須。
    以下略

11. まとめ

ICT手法は“ローソク足+時間+流動性”という三点観測で市場を読み解きます。まずはKill ZoneでのOTE+FVGというシンプルなセットアップを100回検証し、勝率とRRの両輪で優位性を確認しましょう。

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